玉川上水の水が干上がった! 9月8日(水)

 今日は約1か月ぶりに台風9号の影響で雨が降りました。乾ききった大地も樹木も水を得て生き返ったようで、吹き付ける雨に裾が濡れるのも気になりませんでした。

 夕方外出先から帰宅したところに、Nさんから電話があり、玉川上水の水がすっかりなくなり、底土が露出して、魚が死んでいると知らせてきました。そういえば、2,3日前から浅間橋跡近くで異臭がしていたということです。まさか、上水の水がなくなるなんて! Nさんはさっそく水道局に電話をして、水を流すよう頼んでくれたとのこと。
 ニュースの元は今朝Kさんが病院の待合室で小耳にはさんだ「玉川上水で変な臭いがする」ということでした。Kさんもその後上水を見にいき、岩崎橋のあたりで魚が死んでいるのを見て、都の環境局に連絡して、早く対処するように要望したとのこと。

 こちらも実際に確かめなくてはと上水に行きました。ちょうど夕方の5時でしたが、岩崎橋に行ってみると、ちゃんと水が流れているではありませんか! とりあえずほっとして、そのあと兵庫橋、牟礼橋、浅間橋跡と回ってみました。橋と橋の間の上水はクズや野草が生い茂っていて、水面を見ることはできませんが、各橋から見下ろしたところ、いつも通りの水量が流れています。ただ、浅間橋跡まで行くと、魚の姿ははっきり見えないものの、魚の腐ったような臭いがかなりきつくしていて、たしかにとんでもない異変が起こったことを実感しました。干上がった上水で、いったいどれだけのコイや小魚や小さい生き物が死んだことでしょう。

 夜になってからKさんのメールなどでわかったことは、都の水道局などにたくさん連絡や抗議の電話があったこと、昨日から井の頭公園からの下流の水が少なくなり、今日は千川上水の水を流して切り抜けたこと、魚の始末は下水道局がすることなどでした。
 
 玉川上水は1970年代に淀橋浄水場の閉鎖に伴っていったん空堀になったあと、清流復活運動が実って、1986年に下水処理水(!)が流されるようになってからは、水の絶えたことはありません。今年が記録的な猛暑で、1ヶ月も雨が降らなかったとはいえ、玉川上水がこんなに簡単にかれて、底土まで露出するなんて、とても信じられないことです。
 こんな事態が2度と起こらぬよう強く願っています。せっかく国の史跡に指定されているのに、ふだんから水量が少なく、350年以上前の貴重な手掘りの法面が崩れる危険にさらされているのです。都の水道局だけでなく、史跡に指定した国も責任を持って大事に管理してほしいと思います。住民の私たちもこれまで以上に目を光らせなくてはならないと思ったことでした。
by tamagawajk | 2010-09-08 23:15


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